ボクにもわかる地上デジタル - 地デジ基礎編 - 公式&定数集
(作成:2005年04月) 地デジTopへ戻る
電波(周波数)の名称
種類 |VLF |LF|MF|HF|VHF |UHF |SHF |EHF |サブ|テラ
─────┼──┴┬─┴─┬┴──┼──┴─┬┴──┼──┤ミリ| 波
名称 | 長波 | 中波 | 短波 | 超短波 | u波 |mm波| 波|
─────┼──┬┴─┬─┴┬──┼──┬─┴┬──┼──┼──┼──
周波数[Hz]|3k |30k |300k|3M |30M |300M|3G |30G |300G|3T
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波長 [m]|100k|10k |1k |100 |10 |1 |0.1 |10mm|1mm |.1mm
光の速度
光速c = 周波数f×波長λ = 299,792,458 [m/s] ………1[m]の長さの定義
= 1/sqrt(L*C) = 1/sqrt(μo*εo)
≒ 300M [m/s]
真空の透磁率μo = 4*pi*1e-7 ≒ 12.57e-7 [H/m]
真空の誘電率εo = 1/(μo*c^2)≒ 8.85e-12 [F/m]
自由空間特性インピーダンスZo = sqrt(L/C)
= sqrt(μo/εo)*sqrt(μr/εr)
= 4*c*1e-7*π*sqrt(μr/εr)
≒ 120π*sqrt(μr/εr) [Ω]
≒ 377*sqrt(μr/εr) [Ω]
VSWRと反射係数
インピーダンスZ = Re + Imj (Im:リアクタンス)
アドミタンス Y = Re/(Re^2+Im^2) − Im/(Re^2+Im^2)j
反射係数 Γ = (Zd−Zo)/(Zd+Zo)
反射係数|Γ|= sqrt(((Re-Zo)*(Re-Zo)+(Im)^2)/((Re+Zo)*(Re+Zo)+(Im)^2))
定在波比VSWR= (1+|Γ|)/(1−|Γ|)
(例) 電圧定在波比VSWR = 2のとき 上式より
電圧反射係数|Γ| = 1/3 (つまり電力反射は1/9、約9割の電力が通過)
リターンロスRL = 20*log(1/3) ≒ -9.5 ≒ -10 [dB]
集中定数のインピーダンス
抵抗のインピーダンス = R + 0j (R:レジスタンス)
コイル = 0 + jωL (L:インダクタンス)
コンデンサ = 0 − j/(ω*C) (C:キャパシタンス)
角速度ω = 2πf
分布定数のインピーダンス
ショートスタブ = 0 + jZo*tan(2π*l/λg) ← l<λ/4で誘導性
オープンスタブ = 0 − jZo/tan(2π*l/λg) ← l<λ/4で容量性
1/4波長整合 = sqrt(Z1*Z2)
(特性インピーダンスZ1とZ2の整合)
(応用例:「設計編-アンテナ用部品」50Ω-75Ω変換器)
線路の特性インピーダンス
空中線特性インピーダンス Zo ≒ 138*log(2*L/d) [Ω]
平行線特性インピーダンス Zo ≒ 277*log(2*D/d) [Ω]
同軸線特性インピーダンス Zo ≒ 138/sqrt(εr)*log(2*D/d) [Ω]
(「設計編-同軸ケーブル」も参照)
基板上マイクロストリップ εeff=(εr+1)/2+(εr-1)/2/sqrt(1+12*h/W)
Zo ≒ 60/sqrt(εeff)*ln( 8*h/W+1/(4*h/W) )
h/W:ストリップラインの高さ/線幅
パイ型アッテネータ
R1=( sqrt(ATT) +1 )/( sqrt(ATT)−1 )×Zo
R2=( sqrt(ATT) − sqrt-1(ATT) )×Zo/2
R3=R1 ATT=10^(減衰量[dB]/10)
電波伝搬に関する公式
自由空間伝搬損失 LOS(r) = (4πr/λ)^2
大地反射波利得 REF(r) = (2*sin( 2π*h1*h2/(rλ)) )^2
光学的見通し距離 D_LOS ≒ 3.55*( sqrt(h1[m])+sqrt(h2[m]) )[km]
標準大気見通し距離 D_LOS ≒ 4.12*( sqrt(h1[m])+sqrt(h2[m]) )[km]
(電波伝搬の基礎的な説明は「基礎編-電波伝搬」を参照)
アンテナに関する公式
実効開口面積 Ae = (λ^2) * 利得Ga / 4π [m2]
= 有効電力P / 電力密度S
≒ 30*π*he^2 / 放射抵抗R [m2]
アンテナ励起/誘起電圧 Vant = E * he * sin(θ) [V]
受信誘起電圧 Vterm = Vant/2 [V]
(「基礎編-デシベルの変換」負荷端電圧を参照)
有効電力(最大受信電力) P = (E*he)^2/(4*放射抵抗R)
絶対利得アンテナ
電力密度pd= E × H (ポインティングベクトル)
pd= P/(4*π*r^2) (球面波) P[W]:放射電力
電界強度E = sqrt(4*c*1e-7*π*pd)
≒ sqrt(30*P)/r [V/m]
微小ダイポールアンテナ
実効面積Ae = 3*λ^2/(8*pi) [m2]
電界強度E = Zo*( d*I/(4*π) )*sin(θ)*exp(-jkr)
*[ (j*2*π/λ/r) + (1/r^2) - (j*λ/(2*π)/r^3) ]
電界強度E = 60*π*d*I/(λ*r)*sin(θ) d[m]:ダイポール長
≒ sqrt(45*P)/r [V/m] P[W]:放射電力,θ=90°
波数k = 2π/λ = ω*sqrt(εo*μo)
放射抵抗R = 80*π^2*(d/λ)^2
絶対利得G = (sqrt(45*P)/r)^2/(sqrt(30*P)/r)^2
= 1.5 → 1.76 [dBi]
λ/2ダイポールアンテナ
実効長 he = λ/π [m] (ダイポールの電流を一様とした時の線路長)
電界強度E = 60*π*he*I/(λ*r)*[cos(π/2*cosθ)/sinθ] []内は指向性
= 60*I/r*[] 実効長he=λ/π
≒ sqrt(49*P)/r [V/m] P[W]:放射電力,θ=90°
インピーZ ≒ 73.13 + 42.55j [Ω] (放射抵抗+放射リアクタンスj)
絶対利得G = (sqrt(49*P)/r)^2/(sqrt(30*P)/r)^2
= 1.63 → 2.13dB [dBi]
折り返しダイポールアンテナ
実効長 he = 4*λ/π [m]
インピーZ ≒ 4*73.13 + 4*42.55j [Ω]
ループアンテナ
実効長 he = 2*π*A*N/λ [m] Aループ面積,N巻き数
電磁波の方程式(理解不要)
rot E = -μ dH/dt = -jωμH
rot H = σE + ε dE/dt = (σ+jωε)E 導電率:σ[s/m]
加法定理
sin(θ+φ) = sin θ cos φ + cos θ sin φ
cos(θ+φ) = cos θ cos φ - sin θ sin φ
sin(θ-φ) = sin θ cos φ - cos θ sin φ
cos(θ-φ) = cos θ cos φ + sin θ sin φ
オイラー(Euler)の公式
自然対数(ネピア数) e = lim n→∞ (1+1/n)^n
オイラーの公式: e^(θj) = cosθ+sinθj
オイラーの等式: e^(πj)+1 = 0
cosの複素数表現: cosθ = ( e^(θj) + e^(-θj) ) / 2
sinの複素数表現: sinθ = ( e^(θj) − e^(-θj) ) / 2j
エクセルの関数
円周率π = pi()
≒ 3.1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 6939937510
自然対数の底e = exp(1)
≒ 2.7182818284 5904523536 0287471352 6624977572 4709369995
常用対数 log_10 X = log(X) 又は log(X,10) 例)電力dBm = 10*log(mW)
自然対数 log_e X = ln(X)
E12系列 E24系列
E12シリーズ
1.0 1.2 1.5 1.8 2.2 2.7 3.3 3.9 4.7 5.6 6.8 8.2
E24シリーズ
1.0 1.1 1.2 1.3 1.5 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.7 3.0 3.3 3.6 3.9 4.3 4.7
5.1 5.6 6.2 6.8 7.5 8.2 9.1
ところで、E12は10^(1/12)倍で増加していると思っていませんか?
実は、以下のように若干、定倍率ではないのです。なぜ定倍じゃないのかは
知りません。
定倍率:1.0 1.2 1.5 1.8 2.2 2.6 3.2 3.8 4.6 5.6 6.8 8.3
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
E12:1.0 1.2 1.5 1.8 2.2 2.7 3.3 3.9 4.7 5.6 6.8 8.2
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